最終更新日 2021年8月14日 by co-in

こんにちは。co-inと申します。「Company」と「Interpreter」の頭文字2文字ずつを取ってco-inです。名前の通り、通訳業界でのサービスを始めました。

私達はZoom会議を中心にに通訳者の手配を行っております。

通訳手配を行う中で、より効率的に通訳手配を行うツールを作りました。通訳者の方や、通訳手配が頻繁に発生する企業様や、エージェント様にて利用いただけるようなものを目指しております。

今回の記事ではツールに込めた思いとツールが提供できる価値、更にツールの機能をご紹介したいと思います。

ツールに込めた思い

通訳業界の皆様に、「”人だから出せる価値”に関わる部分に注力してもらいたい」と思ってツールを開発しました。

以前の記事にて記載しましたとおり、私達は「人の手を介した通訳」に重きをおいております。AIの台頭などが叫ばれる中で、それでも人による通訳を利用したいのはそこに人のぬくもりや、人ならではのきめ細やかな気遣いなどの付加価値があるためです。人の手を介した通訳の付加価値を高められる一助になっていきたいと私たちは思っています。

「人の手を介す」サービスには会議の時間だけでなく、会議に対する準備に時間がかかります。入念な下調べや日々の自己研鑽が必要とされるからです。つまり、準備にかけた時間の分だけ、人の手を介した通訳の付加価値が大きくなります。

そのため、人の手を介した通訳の仕事をもっともっと高付加価値にするには準備に多くの時間が必要です。

通訳者が忙しいのは、会議への参加と会議への準備を両立しつつ、高付加価値を目指しているからです。

しかし、日々、会議への参加や会議への準備をする中にも、コアとは言えない業務、いわゆるノンコア業務があります。例えば、日々の案件のメールでのやりとりや、下調べに利用する資料や情報の保存などです。

「あの資料、どのメールに添付されてたっけ?」「会議の情報これで最新だっけ?メール検索して見返さなきゃ」というような時間は多くの通訳者の方が経験しているはずです。

この無駄と感じる時間をなるべく削減し、「人の手を介す」サービスに直結する部分に時間を割いていただけるようにするのが私たちがツールを開発した想いです。

ここまでは通訳者の方を例にしてきましたが、エージェントの方にとっても同じです。どの案件に対して誰に連絡を取るかについて時間がかかったり、過去の経緯を確認するのに時間がかかったりしているかと思います。ツールを利用することにより、そのようなノンコア業務の時間を省略していただき、その分入念に通訳者とコミュニケーションをとったり、お客さんとコミュニケーションをとったりするコア業務に時間をあててもらえればと思ってます。

私達が目指しているのはただの「時短ツール」ではありません。手配の効率化によって「ノンコア業務」を圧縮し、「人の手を介す温かみ」を実現するためのコア業務に集中してもらうためのツールです。

ツール利用することで提供できる価値

前置きが長くなりましたが、ツールの内容に入っていこうと思ってます。ノンコア業務を圧縮し、コア業務に時間を当てることが私たちのツールを利用するして提供できる価値だと考えております。

権限内では「依頼企業」「管理者」「通訳者」の3つの権限に分かれています。それぞれがツール上に会議についての情報をアップし、必要な情報をいつでもどこからでも確認できるようなツールです。

この図を見てもらえればわかるように、あくまでも管理者(エージェント等の通訳者手配の仲介を行う者)が依頼企業と通訳者を仲介するような仕組みを作りました。他業界で多くあるような「マッチング」ではなく、エージェント機能は必要と思っているため、このような形を残しました。

依頼者にて会議に関する情報を事前に入力してもらうことで、エージェントにて「案件を定義する」ような手間を省ければと思っております。その分、エージェントは依頼企業や通訳者双方と、より情報をリッチにするための話し合いなどを行ってもらえればと思います。

また、どの案件にどの通訳者を手配するかというような部分もそれぞれのエージェントの腕の見せどころ、重要な機能だと思っているので、そのような機能をツール上で表現していきたいと思っております。

あくまでもエージェントが仲介するという従来の形を大事にしつつ、情報のやりとりの手間をへらすような仕組みを整えていきたいと思っております。

具体的な機能の紹介

私達のツール上では「プロジェクト」「会議」という2つの軸で各案件を管理していきます。

「プロジェクト」は一連の会議をまとめた情報を指します。「会議」は一つ一つの会議の詳細の情報を記載しております。プロジェクトの配下に会議がぶら下がるような仕組みを作っています。

プロジェクト内に会議をぶら下げることにより、どの会議がそれぞれ関連しているのかが簡単にわかります。それによってそれぞれの会議にアサインされた通訳者がプロジェクト内の過去の会議の経緯を確認したり、参考資料を確認したりするのが簡単になります。

エージェントにおきましても言葉で細かく説明するより、経緯を簡単に説明したあと、過去の案件の情報を通訳者に参照してもらって細かい情報をキャッチアップしてもらった方がきめこまやかなフォローが実現できます。

プロジェクトと会議については依頼先企業に公開して企業で作成しててもらうことも、エージェント自身で作成することも可能です。

そのため、依頼頻度の高い企業には使い方を説明し、自分たちで作成してもらい、エージェントで内容を確認するような運用も作れます。一方で依頼頻度の低い企業に対してはエージェント自身でヒアリングを行い、内容を入力するような運用を作ることもできます。

会議情報の更新や資料のアップロードを会議に行うこともできます。会議に通訳者をアサインしたあとであれば、更新情報が自動で通訳者に連携されます。そのため通訳者においても常に最新の情報を確認することが可能です。

事前に依頼企業・エージェント・通訳者にてツールへの登録を行い、それぞれの機能を利用することができます。

以下にて登録後にどのようにツールを使えるかについて、一部スクショを公開しながらご紹介いたします。

プロジェクト(依頼企業orエージェント)

こちらはプロジェクトを作成する画面です。依頼企業とエージェントが作成することができます。

上にて述べたように、プロジェクトでは「一連の会議をまとめた情報」を記載します。この下にそれぞれの会議が紐づき、アサインされた通訳者がすべてまとめて確認できるようになります。

そのため、例にあるような定例会議であればその定例会議の目的などを記載しておきましょう。短期のプロジェクトであれば、どんなミッションなのかを記載すると良いでしょう。

会議(依頼企業orエージェント)

会議情報は実際に通訳者の手配が必要な1つの会議についての情報を記載します。日時や場所、参加人数や当日のトピック、タイムスケジュールなどを書いていただくイメージです。

一度会議を立ち上げるとその会議に関連したアクティビティも残されます。大事なものについては関連者にメールで通知される機能もあるので、いつでも最新の情報を確認することができます。

通訳者のアサイン(エージェント)

会議が作成されると、エージェント宛に会議が作成された通知が送られます。エージェントはその通知を見て、実際の通訳者の手配を行います。会議ページから通訳者アサインボタンを押下すると、以下のような画面から通訳者のアサインを進めることができます。

通訳者にて案件の確認と承諾可否(通訳者)

通訳者がアサインされると、通訳者が登録時に設定したアドレス宛に、メールで通知が配信されます。メール内のURLからログインを行うと、通訳者にて案件の内容を確認することができます。

案件内容の最下部に受諾可否を聞くボタンがありますので、そちらを押下することで、案件へのアサインが完了します。(下の図のように)

受諾した場合も辞退した場合も、エージェント宛に通知がされるので、エージェントではそのタイミングで他の通訳者をアサインするなど次の行動を行うことができます。

説明しましたとおり、会議の内容変更等があった場合にメールで通知されます。そのため、1度アサインが完了するといつでも最新の情報を確認することができます。

メールを遡ったり、自分でいちいち情報をまとめることがなく、全て最新の情報をここから確認できるような状態を作れます。

ノンコア業務が削減できそうなイメージつきましたか?

利用方法について

私たちにこちらからお問い合わせください。会議を設定し、1度デモ版の実演をし、デモ版の環境をお渡しします。「こんな機能も欲しい」という意見があればどんどん取り入れながら成長していければと思います。

最後に

この記事を読んでくれている方は、通訳業界のどこかにいる方だと思います。ノンコア業務を圧縮し、もっとコア業務に集中できる絵が浮かびましたか?率直なご意見をお聞かせいただけますと幸いです!

以前、このツールをエージェントの方にお見せしたとき、「事務的なツールで温かみが少ないかなあ・・・」という率直なご感想をいただきました。もちろんツール自体は効率性を高めるものとなる点については否定できません。

しかし、私達の思いとしては、あくまでも事務的な部分は事務的にわかりやすいツールに任せ、他の時間で今まで以上に人と人との関わりに当てたり、予習に当てたり、たまにはゆっくりしたりしてほしいと思ってます。そのため、私達のツールはツール上だけで完結しません。ツールは手段の1つだと捉えています。

ツールは、あくまでも情報をまとめて置いておく場所を目指し、人同士のやりとりには今まで通り発生します。効率的な働き方と人の手の温かみは反対語ではありません。同時に成立します。そんな世界を目指していけたらと思っております。