最終更新日 2022年3月23日 by co-in

こんにちは。co-inと申します。「Company」と「Interpreter」の頭文字2文字ずつを取ってco-inです。名前の通り、通訳業界でのサービスを始めました。Zoom会議に通訳者の派遣を行っております。

 

Zoom会議やウェビナーを主催したり、企業さんのZoom会議開催をお手伝いしたりする中で、録音・録画の機能(レコーディング機能)についての質問を受けます。この記事ではZoom会議で録画・録音を行う方法についてまとめました。この記事を参照していただくことで、会議主催時にスムーズにやりたい会議を実現できます。

 

co-inでは、Zoom会議の運営のお手伝いも行っておりますので、必要な場合がありましたらいつでもお気軽にフォームからお声掛けください。

録音・録画機能(レコーディング機能)とは?

Zoomにはレコーディング機能が標準で備わっています。レコーディング機能とは、Zoom会議の内容を録音・録画することができる機能をさします。

この機能を使うことで、ミーティング内容を保存して後から確認したり、欠席者に共有したり、動画ファイルとしてYouTube等にアップしたりすることができます。

対象者、対象のZoomアカウント

レコーディング機能は、全てのユーザが利用できます。

レコーディング機能を利用して録画したZoom会議を保存する方法は、2つあります。「クラウドにレコーディング」と「このコンピュータにレコーディング」という2種類です。このうち「クラウドにレコーディング」を行うには有料アカウントを購入している必要があります。

また、クラウドレコーディングには容量制限があります。

利用できる保存方法や容量、その他レコーディング機能を利用するための条件を一覧表にまとめました。 

ツールライセンス録画容量
Zoomミーティングプロ1 GB/1ライセンス
ビジネス1 GB/1ライセンス
エンタープライズ無制限
教育0.5 GB/1ライセンス
Zoom Rooms全プラン1GB/1ライセンス

対応しているアプリのバージョン

  • Zoom デスクトップクライアント
    • Windows: 3.5 以降
    • macOS: 3.5 以降
    • Linux: 3.5 以降
  • Zoom モバイルアプリ
    • Android: 3.5 以降
    • iOS: 3.5 以降

注意点: 使用量が登録されているストレージ制限の 80% になると、メールアラートがアカウントオーナーに送信されます。

なお、レコーディング中にストレージの上限に達した場合も、ミーティングが終了するまでレコーディングが続けられます。

録音・録画方法

Zoom会議でレコーディングを行う場合、会議中画面の下部メニューバーから行うことができます。(会議のホストのみ)

こちらをクリックすると、有料アカウントの場合のみどの方法でレコーディングを行うかを選択することが可能です。(無料アカウントの場合、「このコンピュータにレコーディング」が自動で開始されます。

また、事前に設定しておくことにより会議開始と同時に自動で録音をすることも可能です。

Zoomの設定ページ(https://zoom.us/profile/setting)内の記録タブ内、「自動記録」を選択することにより、会議開始時に自動で録音も開始することができます。

レコーディングの許可について

Zoomの機能でレコーディングを行う際には、参加している全ユーザに対してレコーディングの許可を取る画面が現れます。海外で参加者に告知することなくレコーディングを行い、訴訟になった例もあり、この画面を表示することが必須となりました。

そのため、レコーディングを行うに当たって許可の画面を出さないように設定することはできません。

以降では、「クラウドでのレコーディング」と「ローカルでのレコーディング」それぞれののレコーディングの方法について解説します。

レコーディングの方法

Zoom会議の内容を保存するに当たり、「クラウドにレコーディング」と「ローカルにレコーディング」という2種類の方法を選択することができます。

 

クラウドにレコーディング(有料アカウントのみ)

クラウド保存(クラウドにレコーディング)とは、Zoom会議の内容をクラウド上に保存することができる機能です。保存したZoom会議の録音データ・動画データについてはZoomのマイページ・ならびにメールから確認することができます。

  1. https://zoom.us/にアクセス後、サインイン
  2. 設定をクリック後、記録タブよりスイッチを切り替える

クラウドで録画したデータはマイページ上、もしくは録画を通知するメールよりアクセスや共有が可能です。

マイページ上では、「記録」をクリックした後、データを取得・共有したい会議名右側の「共有」を押下することでデータへアクセスできるURLを取得できます。

録画後にno-reply@zoom.usより届くメールから、データをダウンロードをすることもできます。以下のようなメールが届きます。画像下部のURLを開くことで、データのダウンロードを行うことが可能です。

ローカル録音(このコンピュータにレコーディング)

ローカル録音(このコンピュータにレコーディング)とは、Zoom会議の内容を利用しているコンピュータに保存することができる機能です。事前に指定したフォルダにZoom会議の録音データ・動画データを溜めることができます。

保存先フォルダの選択方法は以下のとおりです。

  1. Zoomアプリを開き、トップ画面右上部の歯車のマークを選択
  2. レコーディングのページを開き、最上部の「レコーディングの保存場所」の右側にある「変更」のボタンを押下し保存したいフォルダを選択する

それぞれのメリット・デメリット

クラウドにレコーディングの場合、クラウド上で動画データの変換等を行い、自動で保存することができることがメリットです。これによりPCへ負担がかからず、すぐに動画ファイルを利用することができます。また共有用のリンクも発行されることがメリットです。

クラウドにレコーディングの場合は「通訳音声が記録されない」ことが大きなデメリットです。クラウドにレコーディングを選択すると、会議中の音声のうち、オリジナルオーディオのみが録音されます。そのため通訳の音声が一切入らないのがデメリットです。

一方でこのコンピュータにレコーディングを選択した場合、そのこのコンピュータで選択している音声が保存されます。通訳を利用する会議の場合、このコンピュータを2台用意し、例えば1台では英語音声を選択したままでレコーディングを行い、もう1台で日本語音声を選択したままレコーディングを行えば、それぞれのこのコンピュータにそれぞれの音声での会議が録音されます。そのため、私達のような通訳を利用したZoom会議を企画する場合は、このコンピュータにレコーディングを選択することが多いです。

このコンピュータにレコーディングを選択した場合、会議終了後にコンピュータ上で動画ファイルの変換を行います。そのため会議終了後数十分から数時間はPCが動き続けることになります。(メモリの少ないPCだと動作が遅くなる可能性があります)

 メリットデメリット
クラウドにレコーディング
  • PCへの負荷が軽い
  • すぐに録画データが利用できる
  • リンクにより共有しやすい
  • 通訳音声が記録されない
このコンピューターにレコーディング
  • 通訳音声が記録される
  • PCへの負荷が重い
  • 録画データが利用できるまでに時間がかかる
  • 共有がしづらい

録音・録画の対象となるもの

画面共有をしても録画はされる?

Zoom会議中に画面共有を行った場合、その画面もきちんと録画されます。後からどのような画面をシェアしていかも確認することができます。

動画を流しても録音・録画はされる?

Zoom会議中に動画ファイルを共有した場合、その画面も録画の対象となります。後から録画データを見て、共有した動画も確認することができます。

通訳をつけても録音・録画はされる?

Zoom会議で同時通訳を行い、録音・録画を行うには注意が必要です。クラウドにレコーディングした場合、通訳音声は録音・録画されません。クラウドにレコーディングされるのはオリジナルオーディオのみとなるため、通訳音声は反映されません。

通訳の音声を録音・録画したい場合は、このコンピュータにレコーディングを選択する必要があります。このコンピュータにレコーディングを行った場合、そのPC上で聞いている音声が録音・録画として記録されます。通訳の対象となる言語それぞれで別のファイルとして録音・録画を行う必要があります。具体的な運用についてはこちらでご確認ください。(それぞれのメリット・デメリットの章に戻す)

動画・通訳を併用したときに録音・録画はされる?

クラウドにレコーディングの場合は、前述の通りオリジナルオーディオのみしか記録されないため、通訳音声は記録されません。

このコンピュータにレコーディングを利用した場合には、録音・録画の対象となります。この場合に1つ注意が必要です。通訳音声のレコーディングを行うPCと、動画を流すPCは分ける必要があります。通訳音声のレコーディングをしながら動画を流した場合、通訳音声と動画の音声が重なってしまい、録画・録音したデータに2種類の音声が混在してしまいます。そのため再生すると2つの音声が混ざってしまってとても聞き取りにくい状態となってしまいます。

録音・録画データの利用方法

クラウド録音の場合

録音完了後にメールで配信されます。また、マイページ上からダウンロードすることも可能です。詳しくはこの記事上部で説明しておりますので、ご確認ください。

ローカル録音の場合

ローカル録音の場合、事前に設定したフォルダに保存されています。

会議ごとに別のフォルダに録音・録画したファイルが保存されており、会議の開始時刻がフォルダ名に記録されています。

フォルダの中を確認すると、音声ファイルと動画ファイルがそれぞれ別で保存されており、そのファイルを開くことで確認することができます。 

(キャプチャ内にAudioファイルとVideoファイルが2つずつあるのは、会議中に一度録音・録画を停止し、再度録音・録画を行ったためです)

番外編:Zoomの機能を使わずに録画する方法?

Zoomの機能を利用したくない場合は、OSに搭載されている画面録音・録画の機能を利用することで録音・録画を行うことも可能です。Windows10の場合、「Game Bar」という内蔵された機能で画面録画ができます。もともとはゲームのプレイ動画を撮影するための機能ですが、PC画面とPC音声を記録することができるため、問題なく会議の録音・録画も行うことができます。

まとめ

本日は、Zoom会議で使える便利機能、レコーディング機能についてまとめさせていただきました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。

私達co-inは通訳手配に関連するサービス、ならびにWeb会議運営補助のサービスを行っております。Zoom会議での同時通訳や、MeetsやTeamsでの会議の運営補助の依頼を頂いております。

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カテゴリー: Zoom会議