最終更新日 2020年10月26日 by co-in

こんにちは。co-inと申します。
「Company」と「Interpreter」の頭文字2文字ずつを取ってco-inです。名前の通り、通訳業界でのサービスを立ち上げました。

突然ですが皆さん、「IMS」という言葉はご存知でしょうか?あまり日本語のサイトも無いので、ご存じの方も少ないかもしれません。

IMSは「Interpreter Management System」の略語を意味します。直訳すると、「通訳管理システム」を意味します。

日本で浸透していないこともあり、日本語のサイトではあまり情報がないです。そこで、この記事では、私達が調べたIMSに関する情報をまとめました。是非ご一読ください。

概要 ~IMSとは?~

「Interpreter Management System(通訳管理システム)」の名の通り、通訳者の効率的な手配を行うためのITツールになります。

海外の場合、多くの言語話者が訪れる病院だったり、グローバルに展開している企業など、月に数百件も通訳の手配が必要な場面や、通訳の手配会社にて利用されているケースが多いようです。

IMSを使うことにより、通訳手配の作業を今まで以上に効率化し、手配にかかる時間や手間はもちろん、費用も抑えることができるのが特徴です。

通訳の依頼件数が多く、通訳手配の料金を抑えたいような企業や、通訳担当部署のオペレーションを減らしたいような会社にぴったりなツールです。

機能

作業を効率化することに長けているIMSですが、大体が以下の4機能で成り立っております。

スケジュール管理

大抵のIMSがカレンダーのようなユーザインターフェースで、通訳者の手配を即時で行うことができます。

カレンダーの中から日時を選び、即時に通訳者を手配することが可能です。依頼する際に、「どんな会議なのか」についてを事前に入力すると、あとはIMS側で自動的に条件に合う方を選び、手配を完了させます。

変更点があった場合も、同様にカレンダーから編集をすることで、簡単に会議内容のアップデートが完了します。

各種レポート機能

管理画面から、レポートを発行することが可能です。例えば、今月の予約件数や、トータル費用、予約が成立している案件の数などを確認することができます。

また、どれくらいの時期に需要が高くなって費用がかさみやすくなるかや、それぞれのスタッフが何時間くらい利用しているかについても可視化できます。

これによって、各手配者が自分の予約を簡単に管理できたり、管理者側が、今までの利用状況をまとめて、より簡単に改善するためにどうするかを考えることが可能です。

ユーザロールの管理

ユーザロールの設定をすることで、それぞれの利用者に適した情報やレポートを表示することができます。

例えば、管理者(マネージャー)のロールでは前述したような利用件数や金額についてのレポートのダウンロードが可能なように設定できます。手配を行うユーザ(コーディネーター)では、通訳者の予約や変更、キャンセルなどを行うことが可能です。

通訳者にとっても同じツール上で、自分のこれからの予約の一覧を見れたり、過去の履歴を見ることができます。ツールを通して、過去の予約分での報酬金額も確認することができます。

外部連携機能

これらの機能を外部連携することが可能です。例えば、病院の基幹システムと連携して、患者の予約システムと連動させることも可能です。

企業の会議予約のシステムと連携できれば、企業にとっても簡単に通訳者の予約が可能になります。

結局何が良いの?

発注者目線では、すぐに手配や変更ができる点が一番良い点です。管理も簡単に行うことができるので、時間とお金の両方のコストの削減に繋がります。

通訳者目線でも、同じプラットフォーム上ですべてのスケジュールが確認できることで、より簡単に案件の管理ができるようになります。効率良く多くの案件を回したい場合に最適です。

エージェント目線でも、お客様となる企業と自社の連絡にこのツールを使うことで、やりとりのコストを抑えられます。通訳者の手配まで一貫して行うことができれば、一番簡単に、受注~手配までを完了することができるようになります。

IMSの実現と、通訳者の実務について

このように通訳業界の各関係者にとってメリットの大きなIMSですが、日本ではあまりサービスがありません。「IMS 通訳」と調べてもいわゆるInterpreter Management Systemが検索上で出てこないです。

コストダウンにつながり、手配業務も簡単になるなら、誰でもIMSを通して通訳の手配を行いたいはず…。そんなIMSを実現していくには、通訳者を通した会議をより良いものにするにはどうしたらいいかを理解する必要があります。

通訳者を手配する際には、どんな場合でも事前に会議情報のやりとりをすることが重要です。依頼元では常識と思われるようなことであっても、通訳者側ではそうでないことがあります。

事前に会議の情報が一切無いと、話についていくのが難しいこともあります。一方、事前に情報があれば、通訳をするときにニュアンスまで伝えられ、良い会議となります。

事前に受け取ることのできる情報が、会議の内容や出席者の情報、この会議までの経緯など詳細であるほど、より良い通訳、より良い会議が実現できます。通訳者の事前準備が、「正確な訳」につながっていきます。

「正確な訳」と聞くと、大層なものに聞こえますが、「ところどころのニュアンスを読み取って適当に訳してほしい」くらいの要望を実現するためのものです。そのためには、前提知識の理解が必要なのです。

理想のIMSの姿について

IMSは簡易的なやりとりが可能ですが、その中身を精査しないと、上述しました「正確な訳」が難しくなる場面があるかもしれません。「正確な訳」のために、やりとりや手配に何往復もの連絡を行ったり、中間業者を介して行うと、簡易的なやりとりの実現は難しくなります。

そのため、通訳者達と導入したい企業側で「どのようなIMSが理想的なのか」を議論していく必要があるのではないかと私達は思っております。合わせて、それを実現したいと思う提供会社が必要だと思います。

そして私達はそれを実現したいと思い、MVP(Minimum Viable Product)としてこのようなサービスを作りました。

きちんとした事前の情報共有がされる場であれば、どんな通訳者でも比較的活躍しやすくなります。また同時に、情報共有がしっかりした場を作れれば、経験ある通訳者から見ても魅力的な場となり、経験のある優秀な通訳者を簡単に手配することが可能になります。

海外では、病院で利用されてるケースがほとんどのようです。病院以外の利用シーンが少ないことから、海外でも企業の会議のような予習が必要な案件をIMSで行っているケースは普及前なのかもしれません。

海外でも未実現のものを日本で実現していければと私達は強く思っております。

立ち上げばかりのサービスということもあり、貴社に応じたカスタマイズも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

co-in(コイン)について

通訳を頼みたい企業にとっても、通訳者にとってもベストな形を目指して、通訳手配サービスを運営しております。もしよかったら私達経由で通訳を頼みませんか?相見積もりをとっていただいて構いませんので、お気軽にご相談いただけますと幸いです。

私達は、過去1年以上かけて様々な通訳者とお話をしてきました。日本会議通訳者協会に所属している通訳者にもインタビューを重ね、どのようなものがあれば、通訳者の仕事をより良くしていけるかについて一緒に考えてきました。

グローバル展開をすすめる企業が多い中、通訳者の必要な場面は年々増えています。そのような企業様と一緒に、日本版IMSを進めていければと思っております。

「IMSを作りたい」「通訳手配の手間を削減したい」「たくさんある通訳手配のコストを抑えたい」と考えている企業様は、是非一度お話できますと嬉しいです。

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